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 稲垣吾郎 から SMAP そして 稲垣吾郎 ④

タイトルに連続する番号を振ってしまったので、完結しなくてはならなりません。此処まで回を重ねてしまったので書くのが難しいです。書く程に本人を知らないし、活動内容も知らないのですから稲垣吾郎の項を載せるのは失礼と思ったりしています。

SMAPのメンバーの中では役者としての芸歴は長いようですが、人気が出たのは初期の頃でその活躍は一般には忘れ去られてしまっているようです。初めの頃のNHK「青春家族」。朝の連ドラを見なくなった頃だったので見逃してしまいました。最近になって本人紹介番組で見ることがあり、年よりは幼さの残るあどけない稲垣吾郎がいました。子供ながら素直な役者さんだと思いました。長丁場の撮影期間中に子供の幼い顔から少年に変わる様子が見て取れるとどこかの解説にあり残念なことをしたと思いました。

私が覚えているのは「東京物語」(94年)からで綺麗な人と思うくらいで他の役者さんに気を奪われていてはっきり記憶がありません。名前と顔が一致したのが「SMAP× SMAP」(96年)を見た時でした。もう其の時は既に憂いを漂わせた風情をしていました。その後「ソムリエ」、「催眠」、「Mの悲劇」ではその陰を活かした役どころで好演しています。「陰陽師」も適役だと楽しく見ました。

「ヨイショの男」をどんなものかと見てみると、打って代わってコミカルな役でした。「佐々木夫婦の仁義なき戦い」は文句なく面白く録画をしました。「トライアングル」は3番手の脇役で筋書き的にも存在感はありませんでした。「金田一耕助」シリーズや「明智小五郎」はファンにとっては異論はあるでしょうが、若くて軽快で良いと思います。96年頃からは舞台活動に軸足を移しているようです。最新作の「泣き虫なまいき石川啄木」を観ました。初めて観たので評価は分かりませんが、舞台も良いのかなと思いました。

そして近年は実年齢に近い市井の人を演じて燻し銀の様な演技を見せてくれました。「9.11」(フジテレビ)の杉山陽一さん役を演じて好印象でした。出番は少ないのですが、杉山さんの優しい人柄が画面から伝わり事件の悲惨さを際立たせていました。「飛鳥、そしてまだ見ぬ子へ」も実話に基づいたドラマで骨肉腫で先立たれた医師の奥様が稲垣吾郎の演技を絶賛されたと読みました。直近ではドラマ「流れ星」、映画「13人の刺客」で悪役を演じ、「ブルドクター」ではミステリアスな雰囲気を怪演しています。

私はファンと言う程には作品を見ていません。検索してみると地道な活動を続けていて、タイトルからすると面白そうな役どころや、作品に携わっていた様です。残念ながらそれらの多くはメディア化されていないので見ることが出来ません。TUTAYAで最近「スーパースキャンダル」、「笑いの大学」と前出の「13人の刺客」を借りて見ました。良い映画でした。役によって雰囲気が変わるのが面白いと思いました。沢山出演作品があったとしても、納得する作品はそれ程多くはないと思います。稲垣吾郎はもともと作品数が少ないでのすが、前記三作品は優れていると思います。

最近始まった「ゴロウデラックス」が密かに評判です。課題図書を取り上げ朗読し、その著者を招いて対談します。思いがけない人が登場して驚かされます。ゲストにより毎回放送の雰囲気が変わります。そこが魅力の番組です。稲垣吾郎は10年前に処女作「馬耳東風」を書いています。上梓した本に載らなかったエッセイの数編をブログ上で読み興味を引かれたので購入しました。折々の事象に触れて感じたこと、思ったことを綴ったエッセイを纏めた本です。読み進めると項目ごとに見えて来る色が変わります。桃色の頁、青色の頁、藍色の頁、灰色の頁、そのどの色も透き通っています。不思議な役者さんだと思いました。続編が出ることを望んでいます。次回はどんなことをどんな風に書くのでしょう。
by cedar-0812 | 2011-11-09 12:40 | つれづれ/日記
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